michiko-ono's-diary

美術部 書道部の部長の日記

第15話 虹 と ボタン


わたしの名前は

オノミチコ


おはよー世界

 

って 雨か

急に寒くなった

 

 


 


でも 楽しかったな 文化祭

 


 


 

 

その場にいる時はごちゃごちゃして
分からないけど


こうやって
少し経つと ゆっくり
込み上げてくる


身体が 今でもあつくなる

 

中でもダントツだったのが


「スクール ・ファミリーコンサート」

略して 「ファミコン」

 


スクール 入ってないな…

 


小早川さんと


樽井くんの



こばちゃんと にゃん太


 

破壊力あったなー

 

「噛みたくなっちゃうな〜」

 

わたしが一番好きなとこは


「なっちゃうな〜 」の 次の


「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ」

に入る 手前のあのタメだ

 

 

わたしは 「はいっ!」

って思わず言ってしまう

 

あと 羽田さん と



今田くんの


 

バレエのお兄さん ・ バレエのお姉さん


 

 

最後の曲の「虹のむこう」

 

たしかに
虹のむこうに連れてってくれそうだった

 

「きっと跳ねる 明日も跳ねる」

 

いい歌詞だ


けど


みんな暴れすぎだ

暴動みたいだった


「ハーフの女子にやられた」って
男子がいっぱい保健室に来たらしい

 

わたしの絵もけっこうみんな見てくれた


思い返したらまた 楽しくなって来ちゃった

 

これで晴れてたら いい朝なのにな

 


でもしょうがない

 


雨の日もあるから
晴れた日が うれしいんだろう

 


わたしはつくづく日記を始めて
良かったと思った
今日のわたしはこれから

 


なにを考えるか分からないし
なにをするかも

なにが起きるかも
分からない

 


でも日記に書かれた
その日は
変更されない

そのままの形で残っている

 

大関先輩は自分でブログを立ち上げて
絵を載せていた よほど自信があるのか
と思って 聞いたら違った

 

同じ作品を出来ない様にしているらしい
自分の中で 一回評価を受けた
物を どうしても またやりたく
なってしまう

そんな自分が嫌みたいだ

 

いけないかなそれ って

 

わたしは 思ってしまう
毎日水道から出る水の味が変わったら嫌だし


そんなに 変化する事って大事な事かな


 


あの お惣菜屋さんが毎日違う味がしたら
たぶん私は嫌だし

 


 

 

あの人達の気が変わって
工事を止めてしまったら 大変な事になる

 

 

 


知り合いが毎日変わったら
知り合いとは言えないかもしれない

 

 

 

 

でも大関先輩は

「変わり続けないといけない 」

みたいなテーマを持っていたんだろうな

 


わたしは
テーマを持っているだろうか

 


絵を描いているのは 何故

日記を付けてるのは 何故

学校に行くのは 何故

 

 

 

ひつまぶし

 


って速攻浮かんだ


…駄目だ…

 

真面目に考えないとな

 

あと 5ヶ月もない

 


とりあえず学校に行こう

 

行けば


何かあるだろう

 

 

そういえば

土さん 結局 文化祭来なかったな

 


絵を見てもらいたかったんだけどな

 

わたしのなんか見ないか

 


土さんは あの後

どこに行ったんだろう

 

 


 

 

 

 


 

 


あれ

今のミラー

何か 映ってた

 

 


 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 


 

 

 

 


イラッシャイマセ

 

 

オトリヒキヲカイシイタシマス

 

 


 

 


ナイヨウニヘンコウガナイカ

 

 


カクニンシテクダサイ

 

 

 

 


ヨロシケレバ

 

 


カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 

カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 

カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 

カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 

カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 


カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 


カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 


「 ツチ ママ モウ マテナイワ 」

 

 

 

 

カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 


 

 

カクニンボタンヲオシテクダサイ

 


 

 

 

「 ママ マテナイワ 」

 

 




 

 

モウ マテナイワ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 


 


 


 


 

 

 

 

 

 


ナイヨウノオトリヒキヲツヅケマスカ

 

 


カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 

カクニンボタンヲオシテクダサイ

 

 

 


 

 

 


 

 

 

 

 


カクニンボタンヲオシテクダサイ

 


カクニンボタンヲオシテクダサイ

 


 


 


ナイヨウヲカクニンイタシマシタ

 

 


ドウゾ

 

 

 


オウケトリクダサイ

 

 

 


 

 

ゴリヨウ アリガトウゴザイマシタ

 

 

 

 


学校に着いたら

ティーちゃ から凄い話を聞いた

 


 

 

わたしの芳名帳にコメントを
書いてくれた一年の子が


美術部に入るらしい

 


わたしの1人部員生活が終わる

 

 

 

 

 

 

 


 


 


 


 

 


うれしくて
にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ
を繰り返した

 

 


 


 

 

いい事が わたしに起きている

 


 

 

1人でも頑張って

 

絵を描いてきたから

 

 

それが神様に通じたんだ

 

 


 


 

 

 

なんか分かった気がした

わたしのテーマが

 

 

 

 


ティーちゃ はわたしが
喜び終わるのを待ってから言った

 

 

 

 

 

 

 


「それから… 東條も来るぞ」


あとがき

東條の顔はあんなに描いたのに
描き直してばかりで
小早川ヨリは 一度もミスった事がない